エアプサンの事故でCAの対応に批判の声!乗客の非常口開放が招いた混乱とは?

2024年1月28日、韓国・金海(キムヘ)空港国際空港でエアプサンの旅客機火災事故が発生しました。

この事故では、機内の手荷物棚から煙が発生し、乗務員が消火を試みたものの失敗。

一部の乗客が非常口を開けて自主的に脱出したことが混乱を引き起こしました。

CA(客室乗務員)の対応について批判と擁護の声が飛び交っており、航空会社の安全マニュアルの在り方にも注目が集まっています。

本記事では、事故の詳細や乗務員の対応、乗客の行動の影響について解説していきます。

エアプサン旅客機が離陸前に炎上!乗客176人が緊急脱出

Yahooニュース

Yahooニュース

2024年1月28日、韓国のLCC(格安航空会社)エアプサンのBX391便(香港行き)が金海(キムヘ)国際空港で離陸準備中に火災事故を起こしました​。

火元は機内後部の手荷物棚で、煙と火花が確認されました。

目撃者の証言によると、「突然、炎が上がった」とのことで、火は機体の後部から胴体へと燃え広がったようです​。

乗務員が消火器を使用して鎮火を試みたものの、煙の拡散が速く、対応が間に合わなかったと報じられています。

結果として、乗客169人と乗務員7人の計176人が非常脱出を行い、7人が負傷しました​。

事故の原因はモバイルバッテリー?火元とされる荷物棚

事故原因は調査中ですが、機体後方の荷物棚から出火したとみられています。

報道によると、火元は 機内の荷物棚 にあったモバイルバッテリーや電子機器の可能性が高いと指摘されています​。

航空機の荷物棚での発火は過去にも事例があり、リチウムイオン電池の異常発熱によるものと推測されています。

機内持ち込みのバッテリー規制

・国際ルールでは、リチウムイオンバッテリーは手荷物としてのみ持ち込み可能
・容量が大きいものは持ち込み制限があるが、規制を把握していない乗客も多い

このような事故が続くと、今後は 持ち込み規制が厳しくなる可能性 もありそうです。

CAの訓練と対応に疑問の声も?避難誘導の遅れを指摘する声も

LCC Style

火災発生時、乗務員(CA)の対応について 疑問の声 も上がっています。

  • 「避難のアナウンスがなかった」 と証言する乗客も​。
  • 一部の乗客が「火事だ!」と叫び、パニックになりながら自発的に非常口を開けたとの情報も。
  • 本来、CAは緊急脱出の手順を乗客に指示する役割 がありますが、今回の事故ではその対応が不十分だった可能性が指摘されています。

韓国メディアは乗客の証言として、乗務員から避難の案内はなく、非常ドアを開けるのをためらっている状況で、乗客自ら非常ドアを開けスライダーを展開したと伝えています。

乗客:乗客たちが火事だと大声を出したので、すぐに非常ドアを全部開けて脱出しました。別に(機内の)放送とかはなかった。

また韓国メディアは、発生当初「機長が火事が起きたことを知らなかった」という乗客の証言も伝えています。

FNNプライムオンライン
Tomoちん
Tomoちん

その場にいたらパニックに陥りそう…

LCCは運航コスト削減のため、CAの人員削減や訓練の簡略化が問題視されることがあります。

今回の事故を受けて、エアプサンのCA訓練体制の見直しが必要になるかもしれません

CAの対応は不十分だったのか?

dメニューニュース

火災発生時、乗務員は機長に報告し、機長が燃料供給の遮断を指示。

その後、緊急脱出が宣言されました。

エアプサンは29日に資料を出して「火災確認後、直ちに乗務員が機長に状況を報告し、機長は2次被害がないように油圧および燃料系統をすぐに遮断した後、緊急脱出を宣言して速かに措置して緊急脱出を行った」と明らかにした。

中央日報

しかし、火災当時に案内放送がなかったとことに関しては、一部の乗客からは「避難指示が不十分だった」との声が上がっています​。

「別途の案内放送を実施する時間的余裕なく、同時多発的に緊迫が重なる状況で、短時間内に関連の手続きにより速かに措置を取り脱出業務を遂行した」と説明した。

中央日報

一方で、航空業界関係者は「CAはマニュアル通りに対応した」と反論しており、特に「乗務員は最後に脱出する」というルールを守っていたことが強調されています​。

スポンサーリンク

非常口を開けた乗客の行動がもたらした影響

事故当時、乗務員の指示を待たずに、一部の乗客が非常口を開けて脱出しました。

この行動に対し、批判の声が上がっています​。

航空会社関係者は「勝手に非常口を開けることはさらなる事故を招く恐れがある」とし、エンジンが稼働中であれば乗客が吸い込まれる危険性もあったと指摘しています。

エアプサンの公式見解とCAのマニュアル対応について

Yahooニュース

エアプサン側は、「CAはマニュアルに従い、非常口付近の乗客に協力を求めた」と説明しています。

つまり、乗客の非常口開放は乗務員の要請によるものであった可能性があるとしています​。

また、火災が発生した際の案内放送がなかった点について「状況が緊迫しており、放送する時間的余裕がなかった」と釈明しました。

今回、、乗客169人と乗務員7人の合計176人は全員緊急脱出しました。

うち、7人のけが人は発生しましたが、命の別状もなく大事に至りませんでした。

しかし、二度と同じような事故を起こさないためにも、今回のケースを教訓に事故原因や、対応の是非について問題はなかったのか検証してもらいたいものです。

まとめ

エアプサンの火災事故では、客室乗務員の対応や乗客の行動が議論の的となりました。

航空業界の安全マニュアルに基づく対応が、乗客の不安を完全に払拭するものではないという課題が浮き彫りになったと言えるでしょう。

エアプサンはLCCとしてコスト削減を図る一方、安全性への配慮も求められます。

今後、機内持ち込み荷物の規制強化CAの訓練見直し などの対策が進められるのか、動向を注視していきたいですね。

今後、航空会社はより明確な避難指示や緊急対応の訓練を強化し、安全性の向上に努める必要があります。