1980年〜1990代に一時代を彩った2人組グループPSY・S(サイズ)をご存知でしょうか。
たくさん良い曲はありますが、PSY・Sの代表曲と言えば、アニメ「シティーハンター2」の主題歌になった「Angel Night ~天使のいる場所~」でしょう。
当時、アニメの人気も相まって、世間一般に広く知られるきっかけとなりました。
また、近年Netflixで「シティハンター」が配信されるなど、原作やアニメが終了した後も長く愛される作品です。
1988年に発売されて、発売から36年経つ今も色褪せることなく、多くのアーティストにカバーされ、多くのファンに愛されている楽曲ですが、何やら…大人の事情があるようです。
それはPSY・SのメンバーだったボーカルのCHAKAさんが、解散後、「Angel Night ~天使のいる場所~」の曲を歌えないということです。
今回は、そのあたりの事情について調べてみました。
PSY・S(サイズ)はどんなグループ?
PSY・Sは、男女ユニットで活動期間は1985年〜1996年です。
当時最先端のシンセサイザーを使った先進的なサウンドと、CHAKAの高い歌唱力でヒットを連発しました。
PSY・Sとは、PSYCHOLOGY(心理学)、PSYCHIC(精神の)、PSYCHEDELIC(超心理的)、PSYCHO-TIC (精神的な)等の接頭語で「心」や「宇宙に満ちている”気”」の意味があります。
「物質文明 (技術)と精神文化(感性)の融合を目指す」ところが、ユニットを象徴するのにぴったりということで名付けられたそうです。
松浦雅也(Compose & Arrange)
生年月日:1961年6月16日
出身地:大阪府枚方市
血液型:AB型
音楽的にクオリティがとても高く、PSY・S活動中からグループ以外の音楽制作も積極的に行う。ゲーム音楽ではパラッパラッパーの楽曲制作を担当、これにより音楽性が高く評価されて70カ国で楽曲をリリース。
CHAKA(安則眞実)(Vocal & Words & Emotion)
生年月日:1960年7月16日
出身地:大阪府大阪市
血液型:O型
PSY・S解散後は、ラジカルポップスのような音楽では無くジャズボーカリストに転身。ユニットとしてデビュー前に大阪のジャズクラブで歌っている時に、スカウトされたので元々ジャズの心得があり、元の音楽フィールドに戻った。
1996年に解散して以後は、新たに再結成などの動きを見せることはなく、お互いに違う方向で音楽活動を行っています。
ファンからは再結成を期待する声が度々上がりますが、残念ながら新作やライブなどの活動の予定はないようです。
PSY・S(サイズ)の解散理由とは
続いて、PSY・Sの解散理由について見ていきます。
直感的解散
解散理由については、松浦雅也さん自身が雑誌のインタビューで答えています。
実は長年親しんでいただきましたサイズなんですが、残念ながら正式に解散することにあいなりました。 えっ?、やっぱり、等色々ご意見はあると思いますが、約10年間の活動を見守ってくださった皆さんに 心から感謝します、ありがとう。
「PC music」1996年6月号
で、こういう場合、理由を述べなければならないわけですが、そうですね…一言でいうと「直感的解散」かな。 それ以上説明できそうなことはありません。とにかくもう終わらせなければならないと、とにかく思ってしまったわけです。 この決心はもう数年前に遡ります。しかし、諸事情からなかなかすぐには実行には移せませんでした。 まして、「直感的解散」願望なので、それだけの説明じゃ周囲の理解が得られないのも当然で、 今から思うと正直、気持的にはスッキリしない日々でした。ちょっと悲観的になったり、ちょっと活動との距離を 置きたくなったりもしました。
気になるCHIKAさんのとの仲ですが、プライベートでは一度しか会ったことはなく、普段もほとんど会話をしたことはなかったようです。じっくり話をしたのは喫茶店で30分程度お茶した程度だそうですから、音楽だけで繋がっていた不思議な2人組です。
解散理由が「直感的解散」というのは、アーティストらしい理由です。プライベートで深い付き合いをしなくても、ビジネスとして音楽で繋がり、良い作品を創造してくれればファンとしては問題ないですね。
解散後、2人はそれぞれ全く違うフィールドで音楽を続けています。
松浦雅也さんはゲームや映像の分野で活動。
1996年にPlayStation向けゲームソフト『パラッパラッパー』の楽曲制作は、その後の音楽ゲームの先駆となり、70カ国以上でリリースされました。
CHAKAさんはPSY・Sで活動し始める前から活動していたジャズヴォーカリストとして、それぞれ活躍しています。
3枚のジャズアルバムをリリースし、スイングジャーナルでジャズディスク大賞を受賞し、高い評価を得ています。また現在は、歌手以外にも英語発音指導士や英会話講師としても活動しています。
PSY・S(サイズ)解散後、PSY・Sの楽曲は歌唱禁止だった?
解散後も音楽活動を行っているCHAKAさんですが、自身のXで「ユニット楽曲の歌唱を止められていること」を打ち明けています。
私はPSY・Sのことはあまり話してはいけない、PSY・Sの歌も歌ってはいけないと言われている事情があるのです。大人ってめんどくさい。PSY・Sの一部は私なのに、悲しいな。でも、そう言われて、今の自分の活動に集中出来るから、言ってもらえてよかったとも思う。なんでも、前に進まねばね。
— CHAKA (@CHAKA_JAZZ) November 7, 2014
また、アニメ主題歌を別の歌手がカバーしたことや、PSY・Sについての私見も綴っています。
私が最初に歌った曲を誰がカバーしても全く嫌だとかはない。皆一生懸命歌ってるのだろうし。
— CHAKA (@CHAKA_JAZZ) May 18, 2024
ただ私にはPSY・Sの曲を歌うことはならん!と禁じながら新しいシティーハンターのアニメ映画で別の歌手の方が歌ってるのを知った時は、解散してこんなに経ってもまだ苦しめるのか?と悲しかった。
「ユニット楽曲の歌唱を止められていること」についての理由は、圧力や大人の事情でしょうか。
詳細については分かりませんでしたが、CHAKAさんは解散後もずっと苦悩してきたことが分かります。
「歌うな・話すな」と言われた上、CHAKAさん自身そのことで揉めたくないがゆえ、自分の気持や事情については解散後数年間は言えなかったそうです。またPSY・Sの代表曲である「Angel Night〜天使のいる場所〜」を他の歌手がカバーすることは、複雑な気持ちもあるようです。
確かに自分は歌うなと言われている曲を、当の本人が歌えないなんて…。
こういった大人の事情を知らないファンからは、「PSY・Sの曲を聞きたい」と声をかけられることも多々あるらしく、歌いたいのに歌えないCHAKAさんの心境を考えると八方塞がりで辛いですね。
PSY・S(サイズ)の「Angel Night〜天使のいる場所〜」は今でも愛される名曲!
PSY・Sの「Angel Night〜天使のいる場所〜」は今でも愛される名曲です。
作詞はCHAKAさん、作曲は松浦雅也さん。
北条司さん原作アニメ「シティーハンター2」のオープニングテーマソングとして起用されて一気にグループ名が有名になりました。
アニメ×アーティストが歌う主題歌の先駆け
また、ソニー所属のアーティストが主題歌として使われる取り決めがあったようなのでPSY・Sにもそのチャンスが回ってきたと考えて良さそうです。PSY・Sの他にも「シティーハンター」のOP&ED曲にはTMN、小比類巻かおるさんなど、当時新進気鋭の注目アーティストが起用されていました。
昔、アニメはアニメ専用ソングが制作され、アニソン歌手が登場するなど、アニメとアニメソングは密接に関わり、人気によって打ち切りにされることもあり、まさに運命共同体でした。
しかし、1980年代「キャッツアイ」や「シティーハンター」の頃からアーティストの楽曲が使われるパターンが試されたようです。
「キャッツアイ」では杏里さんを起用したり、「シティハンター」では小比類巻かおるさんやTMNの曲が使用され、今までの子供っぽいアニメとは一線を画し、大人なイメージのアニメに合っていましたね!
この試みとしては成功し、このパターンは現在でも受け継がれています。
「スラムダンク」と音楽出版ビーイング、「名探偵コナン」とビーイングという感じで、レコード会社とアニメがタッグを組む新しいコラボパターンを生み出しました。
「スラムダンク」と言えばWANDSや大黒摩季さん!
「名探偵コナン」と言えば小松未歩さん、宇徳敬子さん、愛内里菜さん、B’z、倉木麻衣さんなどの曲が有名ですね!
昔はアニメのOP&EDと言えば、シリーズが終わるまで同じ曲で、“このアニメといえばこの1曲!”でしたが、最近のアニメは短いスパンで変わります。40代の筆者は…「曲を覚えた途端に新しい曲になってしまって残念」「この曲、好きだったのに…」ということが多々あり、そのスピードについていけないことが多々あります(笑)
アーティストにとって見れば、アニメとタッグを組むことで、新規のファン層を獲得できたり、毎週アニメで流れるので知名度も上がるなど、良い効果があります。
多くのアーティストにカバーされる名曲
PSY・Sの「Angel Night〜天使のいる場所〜」の曲のクオリティーは相当高く、アニメ好きで有名な中川翔子さん始め、多くのアーティストにカバーされています。
PSY・Sは解散しても楽曲が一人歩きしている感じです。しかし、それだけ素晴らしいクオリティーという証でもありますね。
本家、PSY・Sの「Angel Night〜天使のいる場所〜」は、シティハンターのOPアニメーションと相まって、前奏を聞いただけでワクワクします。改めて素晴らしい楽曲です。令和に聞いても古臭さが一切なく新鮮です。
カラオケで歌いたくなっちゃいました🎤
2023年公開のアニメ映画「劇場版シティーハンター天使の涙(エンジェルダスト)」では、トリビュート作品として歌手のCHiCOさんが歌うバージョンも配信されました。
中川翔子さんも自身のライブで披露しています!
ショコタン、とっても上手いですね!
まとめ
今回は、「Angel Night〜天使のいる場所〜」で有名なPSY・Sについて、調べてみました。
メンバーであったCHAKAさんによると、大人の事情によりPSY・Sの楽曲は歌えないようですし、そのことについて詳細も話せないようです。
解散が「直感的解散」だっただけに、今後、もしかしたら「直感的再結成」があるかもしれません。…と願いたくなるほど、今でもPSY・Sの楽曲は多くのファンに愛されています。ファンの声で後押ししたいものですね。
メンバーそれぞれの活躍を祈りながら、今後の動向を注視しましょう!
また、いつの日か、CHAKAの歌声でPSY・Sの曲を聴ける日が来るといいですね。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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