母親のSOSが届かない!なぜ子どもを殺害する?悲劇が生まれる背景と社会の課題

子育てに悩む母親が、なぜ最愛の子どもを傷つけるという悲劇に至ってしまうのでしょうか。

なぜ、お腹を痛めて産んだ我が子を手にかけてしまうのでしょうか。

近年、母親による子どもの殺害事件が繰り返される背景には、育児ストレスや孤立、精神的な追い詰められた状況が存在しています。

私には、10歳、6歳の甥っ子がいます。

赤ちゃんの頃からおむつを替え、ミルクをあげたり、寝かしつけたり、ご飯を食べさせたり、一緒にお風呂に入ったり、妹の子育てのサポートをしてきました。

何をしても泣き止まない絶望感…

いつまでたっても寝ない絶望感…

可愛いのにイライラしたり、面倒をみることで手一杯になり、その他のことが疎かになったり、どっと押し寄せる疲労感に何もやる気が起きない…

“どんなに疲れても、こどもの寝顔を見たら幸せ”

こんな想いが母親の愛情であり、母性の表れなのでしょうか。

「母親」の経験はまだありませんが、子育ての大変さの一部分はしみじみ感じる経験になりました。

だからこそ、母親が子供を殺害する事件を目にするたびに、どんな理由があっても殺害する行為は許せるものではありませんが、「なぜ?」という気持ちと「悩みがあったのかな」と母親の事情に寄り添ってしまう気持ちと、複雑な気持ちになります。

本記事では、母親がこうした行動に至る主な要因と、社会としてどう支援できるかを考えてみたいと思います。

母親が子育てで追い詰められる理由とは?

育児は喜びが多い反面、孤独やプレッシャーを伴う厳しい一面もあります。

多くの母親が「一人で全てを抱え込んでいる」と感じることがあり、それが「育児ノイローゼ」「産後うつ」の原因になる場合も少なくありません​。

特に、夫や周囲のサポートが不足している家庭では、母親が24時間体制で育児をこなす必要があり、肉体的・精神的に追い詰められることがあります。

こうした状況では、子どもの発達に関する不安や自分の育児スキルへの疑念が積み重なり、重大な決断へと至ることもあるのです。

Tomoちん
Tomoちん

まじめで頑張りすぎてしまう女性こそ、悩んでしまう傾向があるそうです

実際に起きた母親による子ども殺害事件

愛知県一宮市 娘3人殺害事件

NHKニュース

2022年に愛知県で起きた事件では、母親が「理想の母親像に及ばない」というプレッシャーから無理心中を選んだとされています。

0、3、5歳の女児3人が殺害され、母親が逮捕されました。

この事件では、裁判で精神的な追い詰めが認定される一方で、責任能力も問われました​。

神奈川県海老名市 子供3人殺害

TBS

2024年12月、神奈川県海老名市で起きた事件では、母親が3人の子どもを殺害しようとした背景に「子育ての悩み」があることが明らかになっています​​。

母親は児童相談所への相談を12回以上行っており、不登校やかんしゃくを持つ子どもへの対応に苦しんでいたとされています​。

埼玉県熊谷市 5か月の赤ちゃん死亡(無理心中)

TBS

2025年1月、埼玉県熊谷市の利根川の近くで生後5か月の長女を遺棄したとして、母親が逮捕されました。

生後5か月の娘を置き去りにし、遺棄した疑いがもたれています。

母親は容疑を認めたうえで「娘を抱いたまま川に入って一緒に死のうとした」「育児に自信がなくなった」と供述しています。

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社会ができる子育て支援の在り方

子どもを傷つけるという悲劇を防ぐためには、母親が「一人で悩みを抱え込まない」環境を整えることが必要不可欠です。

例えば、以下のような支援策が効果的です。

子育て支援の対策

地域の子育て支援センターやカウンセリング窓口の充実​
・父親を含む家族全体での育児参加の推進
・児童相談所の対応強化と継続的支援

また、家族やコミュニティーの身近な支援体制だけではなく、国が国全体の問題として、子育て政策にも注力してほしいと期待します。

子育て世代への金銭的なサポートも大切ですが、もっと包括的かつ永続的な政策で、誰一人として置いていかない支援策が求められます。

Tomoちん
Tomoちん

女性の母親目線が生かされた対策や政策がもっと活発化してほしいですね

有権者として、どの政党がどういった政策を推進しているのか、そういった視点で投票をすることも大切だと思います。

孤立する母親を救うために必要な支援とは?

社会が変わることで、悲劇を防ぐことができます。

孤独を感じやすい母親に対して、相談のハードルを下げることや、オンラインで気軽に支援を受けられる環境を整えることが重要です。

また、母親が「自分を責めずに助けを求めることは悪いことではない」という認識を持てるよう、メディアや教育機関での啓発活動も求められます。

まとめ

母親による子どもの殺害事件は、家庭内や社会全体での支援不足が引き金となる場合が多いことが分かりました。

事件を防ぐためには、地域社会や家族が支え合う仕組みを作ることが大切です。

「育児の孤独」を感じる母親が一人でも減るよう、私たち一人ひとりができる支援について考える必要があるでしょう。

子供が犠牲になる悲しい事件が1つ減りますように…