皆さん、最近東京ディズニーランドや東京ディズニーシーに遊びに行きましたか?
東京ディズニーリゾートといえば、子供から大人まで幅広い世代に愛される「夢の国」ですが、近年、若者層、特に20~30代の利用者が減少していることが報告されています。
ちょっとびっくりですよね!
その背景には、物価上昇やエンターテイメント業界全体の変化が影響しているようです。
本記事では、「若者のディズニー離れ」の原因を探りながら、ディズニーリゾートが抱える課題について考察していきたいと思います。
【衝撃】中高年層のディズニーリゾート利用率が高い!
一般的に遊園地やテーマパークを楽しむ主な客層といえば…
- 10代〜20代の友達同士や恋人同士
- 30代のファミリー層
が中心と言えるでしょう。
「テーマパークに年1回以上行く」…20代は6割以上
「テーマパークに2〜3ヶ月に1回行く」…20代は1割超
他の年代よりもテーマパーク利用者動向は圧倒的に高い!
テーマパーク人気を支えているのは、圧倒的に若者や若いファミリー層であることがわかります。
しかし、テーマパークの中でも、国内で圧倒的な人気を誇る東京ディズニーリゾート(東京ディズニーランド+東京ディズニーシー)は、少し様相が異なります。
近年、同パークは、若者の入園者数が減少傾向にあるのに対して、中高年層の利用率が急速に高まっているのです。
来園者の3分の1が中高年層を占める
株式会社オリエンタルランドが毎年発行するFACT BOOK(2008〜2024)のデータを参考にします。
2003年3月〜2024年3月の東京ディズニーリゾートの年代別来園者比率の推移を見たものです。
このデータから分かることは以下のことです。
- 40歳以上の比率が高くなっている
- 4〜11歳、18〜39歳の年齢構成比が低くなっている
- 現在、来園者の約3分の1が40歳以上の中高年層である
なぜ東京ディズニーリゾートの中高年利用率が増えたの?
この20年間で40歳以上の来園率が高まったのは、どのような理由が考えられるでしょうか?
それには大きく2つの理由が考えられます。
理由①日本人の長寿化、高齢化
1つ目の理由は「日本人が長寿化、高齢化したこと」です。
日本における高齢化は進行しており、2024年には50歳以上人口が日本人口の半数を占めるに至っています。
こうした高齢化が進んだ結果、来園者の構成比でも中高年層が増加したと考えられます。
理由②高いリピーター率
2つ目の理由は「高いリピーター率」です。
これが東京ディズニーリゾートの中高年利用率の増加に最も寄与した理由と言えるでしょう。
現在、東京ディズニーリゾートのリピーター率は9割程度と言われています。
東京ディズニーランドが開業したのは1983年4月のことです。
それから40年余りが過ぎ、開業当時、東京ディズニーランドに夢中になった学生だった若者も、現在は60歳前後を迎えています。
リピーターの多くは女性ですが、彼女たちはライフステージがどのように変わろうとも、テーマパークを楽しみ続けている人たちです。
若い頃は友人や恋人と、結婚してからは子供連れで、そして子育てが一段落してからは、再び友人たちと東京ディズニーリゾートを楽しんでいるのです。
ディズニーランドの若者離れが進む3つの理由
その一方で、ディズニーランドの訪問者の中でも、20代〜30代の利用者数が約10%減少していることが報告されています。
ディズニーランドは、かつては学生や若いカップルにとって憧れのデートスポットであり、友人同士で楽しむ場所でしたが、近年ではそのリピーター数が減少しています。
理由①チケット代の高騰
若者がディズニーから離れる理由の1つには、チケット代の高騰が挙げられます。
2004年:5500円
2014年:6200円
2019年:7500円
2024年:入場日によってチケットの金額が6段階で変動(7900円~10900円)
2020年代に入ってからの物価上昇に伴い、ディズニーリゾートの入園料が大幅に上がり、料金が1万円を超えるようになったことが、若者にとって大きな負担となっているのです。
入場料が高額化する一方で、以前のような頻繁なリピート訪問が難しくなり、「一度行けばしばらくは良い」という声が増えているのも事実です。
年間パスポートの廃止(2020年9月)もリピート訪問が難しくなってしまった大きなきっかけですね。
理由②アトラクションの有料予約サービス
物価上昇に加え、ディズニーランド内での体験も変化しています。
以前は、アトラクションの待ち時間が2~3時間と非常に長かったことから、「並ぶ時間が多く、楽しめるアトラクションの数が少ない」という不満がありました。
スプラッシュ・マウンテン、ビッグマウンテン、スペースマウンテンなど人気アトラクションや新アトラクションは180分待ちなど、ザラでしたよね。
しかし近年、ディズニー・プレミアアクセスといった有料予約サービスの導入により、アトラクションの待ち時間は大幅に短縮されています。
現在では、平日なら午後からでも8~10個のアトラクションを楽しめる日が増えていますが、これも有料サービスを利用しないと快適に楽しむのが難しい状況です。
この有料化の傾向が強まったことも、若者層が「ディズニーに行くコストが高すぎる」と感じる原因の1つになっています。
ディズニーに行くと、電車代、チケット代、ご飯代、おやつ代、お土産代など数万円が無くなりますよね…。しかも一瞬で…。
理由③若者にとってディズニーの魅力が薄れている?
もう1つの大きな要因は、ショーやパレードの開催数の減少です。
特に夏季の猛暑時期には、キャストやゲストの健康被害を避けるため、日中のパレードやステージショーが中止されることが増えてきました。
このような変化により、特にディズニーファンでないライト層は「期待していたパレードが開催されていなかった」と失望し、リピート訪問を避ける傾向があります。
さらに、コロナ禍を経て、ディズニーリゾート内のイベントやパフォーマンスが縮小され、エンターテイメントの多様性が減少したことで、「かつてのディズニー」と比べると楽しさが薄れたと感じる若者も少なくありません。
若者はUSJへ流れている?
ディズニー離れの背景には、他のエンターテイメントとの競争激化も挙げられます。
若者は今、ユニバーサル・スタジオ・ジャパンや他のテーマパーク、さらには自宅で楽しめる動画配信サービスやゲームなど、さまざまな娯楽の選択肢を持っています。
これにより、ディズニーに足を運ぶ頻度が減少しているのではないかと推測されます。
特に、ユニバーサル・スタジオ・ジャパンのように、映画やアニメの人気キャラクターをベースにしたイベントやアトラクションが若者の心を捉えていることも影響していると言えるでしょう。
ディズニーもその対策として、2024年6月に新エリア「ファンタジースプリングス」をオープンし、Z世代を引き込もうとしていますが、その成功はまだ未知数です。
SNSでの声は?
ディズニーが若者を取り戻すための戦略は?
若者離れに対抗するため、ディズニーリゾートにはいくつかの改善策が求められます。
- チケット価格の見直し
- デジタルコンテンツとの連携強化
- 新しい体験型コンテンツの開発
まず、チケット価格の見直しは避けて通れないテーマです。
入場料の高騰が続く中、特に学生や新社会人向けの割引キャンペーンを定期的に実施することが重要です。
例えば、特定の時期や曜日に限定したディスカウントチケットや、若者向けのパッケージプランを提供することで、再びアクセスしやすい価格帯を実現することが考えられます。
個人的には年間パスポートは復活して欲しいなと思います。
さらに、ディズニーリゾートはデジタルコンテンツとの連携を強化する必要があります。
SNSを活用したインフルエンサーキャンペーンや、オンラインでの限定イベントを開催し、ディズニーのブランドイメージを若者に浸透させる戦略が効果的です。
特に、若者に人気のあるインフルエンサーやYouTuberとのコラボレーションは、ディズニーの魅力を新しい世代に伝える有力な手段となるでしょう。
SNSを駆使してPRすることは若者へのアプローチには相性が良さそうですね!
また、新しい体験型コンテンツの開発も鍵となります。
例えば、最新のAR(拡張現実)やVR技術を活用したアトラクションを導入し、ディズニーならではの魔法の世界を体験できる新たな仕掛けを提案することが期待されます。
こうしたテクノロジーを駆使することで、ディズニーリゾートは若者にとって再び魅力的な「夢の国」となる可能性があります。
まとめ
若者離れが進むディズニーランドですが、その原因は主にチケット価格の高騰、ショーやパレードの減少、他のエンターテイメントとの競争激化にあります。
それでも、ディズニーランドは依然として多くの人々にとって魅力的な場所です。
今後、ディズニーが若者層を再び引き寄せるためには、価格戦略やイベントの充実、新しいデジタルコンテンツの提供など、多様なアプローチが求められています。
ディズニーは「夢の国」であるだけでなく、世代を超えて楽しめるエンターテイメント施設であり続けるために、今こそ新たな変革が必要な時期であると言えるでしょう。
最近のコメント