Netflixで2024年9月から配信中のドラマ『極悪女王』で描かれるダンプ松本さんの人生は、壮絶なものでした。
幼少期の貧しい家庭環境、放蕩な父親への憎しみ、そして母親を守るためにプロレスラーを目指した彼女の物語は、多くの人に勇気を与えています。
本記事では、ダンプ松本さんの生い立ちとプロレスラーとしての道のりを徹底解説します。
ダンプ松本の生い立ち|貧困と放蕩父との確執
ダンプ松本(本名:松本香)さんは、1960年に埼玉県熊谷市で生まれました。
ダンプ松本さんは熊谷市出身の有名人です!
筆者が小学生の頃、通っていた小学校の教頭先生が、ダンプ松本さんの恩師だったようでTV番組で共演したことが話題になりました。
彼女の家族は貧困に苦しみ、家は風呂なし共同トイレの4畳半一間の狭いアパートでした。
父親は定職を持たず、酒やギャンブルに明け暮れ、家族を顧みない生活を送っていました。
母は父のDVに苦しみ、生活は困窮してハムカツ1枚を分け合ったこともあったそうです。
特に幼い頃の松本にとって父親の存在は「憎しみ」と「恐怖」の対象でした。
家にいることが少なく、愛人との間に子どもを作り、その子に松本と同じ名前である「香」という名前をつけるという屈辱的な出来事もありました。
そうだね、女も一人や二人じゃなかったし、相手もチョコチョコ代わるからまたかぁって感じだったけど。覚えてるのは、自分が5、6歳の頃。母が、父が愛人と川崎に住んでるってどこかから聞いてきて、母と妹と私の3人で電車に乗って、川崎の愛人宅まで行ったことがあって。当時は自分も幼かったから、親戚の家とか親の友達の家に遊びに行ってるもんだと思ってたけど。
文春オンライン
それで愛人のアパートを発見すると、当時3歳だった妹が先に階段をトントントントンって駆け上がって、愛人の部屋の前まで行っちゃったの。そのままドアをトントンって叩いたら父が出てきて「あれ、ひろたん(妹の名前)。一人で来たの?」って。3歳児が熊谷から一人で来られるわけないだろバカヤローっ!て感じだけど。ドアが開く頃には自分と母も傍に立ってて、部屋の奥には赤ちゃんが見えた。両親と愛人の3人で話し合いをしている横で、自分と妹は赤ちゃんと遊んでてさ。後から腹違いの妹だったって知るんだけど、その赤ちゃんの名前を自分と同じ「香」ってつけてるんだよ!信じられないよね。
文春オンライン
ダンプ松本さんは、幼子にして母親を守りたいと強く思い、父親に対して「殺してやりたい」とまで憎んでいました。
「大好きな母を苦しめるこの男をどうにかしてやりたい。殺してやりたいと思うほど憎んでいたからね。そのためには自分が強くなるしかないと思った」
父親への憎しみを、プロレスラーになることで晴らそうと決意します。
幼少期の壮絶で過酷な生活が、後のプロレスキャリアに強く影響を与えたことを語っています。
父親への憎しみがプロレスラーへの道を決意させた理由
「父を倒すために強くなりたい」――この思いが、ダンプ松本さんをプロレスの世界に導きました。
母親が内職で懸命に家計を支える姿を見て、何としても母を守りたいと強く感じるようになります。
プロレスの道は決して平坦ではなく、デビューまでの道のりは長いものでした。
全日本女子プロレスに挑戦するも、同期が次々とデビューする中で取り残される焦りも経験しましたが、彼女の強い意思が成功へと導きました。
極悪同盟の誕生とダンプ松本の成功
1984年、ダンプ松本は「極悪同盟」を結成し、ヒールレスラーとしての道を本格的に歩み始めます。
クラッシュギャルズ(ライオネス飛鳥と長与千種)との抗争や「敗者髪切りデスマッチ」などの激闘で、女子プロレス界を席巻しました。
観客から「日本で一番憎まれる存在」とまで言われた彼女のキャリアは、ヒールとしての成功を象徴しています。
デビューから5年後には、新築一軒家を母親にプレゼントしています!
ダンプ松本さんはリングの内外で悪役を貫き、その存在感で多くのファンを惹きつけました。
父親との和解|波乱に満ちた関係の終焉
長年にわたって父親との会話を断っていたダンプ松本さんでしたが、父親が病気になったことで関係が変わります。
父親が肺炎で入院していた際に、医師から「持ってあと1週間です」と言われた瞬間、憎しみが消えたと言います。
また、50年間、父親とは口を利かなかったそうですが、晩年の入院中に意識が朦朧とした中で「この人は誰だかわかる?」と看護師に問われ「ダンプ松本」と答えたことから、テレビで自身を応援していたことを悟り、和解に至ったのです。
年齢や病気の影響で、どんどん弱っていく父親の姿は、殺したいほど憎んでいた頃とは全く別人となっていて、初めて2人きりで写真を撮るなど、父親に対する態度は徐々に軟化していきました。
父親の最期が近づく中、父親との和解を決意し、最終的に父を看取ることで、長い確執に終止符を打ちました。
ドラマ『極悪女王』で描かれるダンプ松本の半生
Netflixで配信されるドラマ『極悪女王』では、ゆりやんレトリィバァさんがダンプ松本さんを演じ、彼女の壮絶な半生が描かれています。
この作品は、彼女がどのようにして「極悪女王」となり、多くの人々に影響を与えたのかを再現しています。
ダンプ松本のプロフィール
プロフィール | |
---|---|
リングネーム | ダンプ松本 |
本名 | 松本 香 |
ニックネーム | 極悪女王 アウさん |
身長 | 164cm |
体重 | 100kg |
誕生日 | 1960年11月11日(63歳) |
出身地 | 埼玉県熊谷市 |
所属 | えりオフィス |
デビュー | 1980年8月8日 |
まとめ
ダンプ松本さんの人生は、貧困と家族の苦難に満ちたものでしたが、彼女はその逆境を力に変え、女子プロレス界のヒールとして成功を収めました。
父親との確執を乗り越え、最終的には和解した彼女の物語は、多くの人々に勇気と感動を与えます。
最近のコメント